適切な距離感〜心に綴った恋文の消化〜

さて、突然ではありますが私は美 少年のオタクになる前、別の6人組のオタクをしていました。
関西Jr.内のユニット、KinKanとなにわ皇子です。

よく2ユニットまとめてなにきんという愛称で親しまれていました。今はもうこの響きすら懐かしいですね。


当時の私はこの6人でデビューするのだと信じ、その運命を描きながら、淡い期待を抱いていました。
しかし、現実はそう上手くことが進むはずもなく、自然解体という形で姿を消しました。
名前こそはなくなってしまったものの
才能あふれる素敵な6人は、今ももそれぞれの別の道を全力で走り、輝き続けています。

といっても、今なお現役アイドルである5人がふとした時に集まるととても嬉しいし胸が躍ってしまいます。
もう2度と5人(6人)の道が交わることがないと分かっていても、やっぱり大好きなんです。


この2ユニットの自然解体後、関西Jr.には公式ユニットが存在しませんでした。



そして、数年ぶりに結成された公式ユニットが「なにわ男子」
結成1年の節目を迎えた時、私が好きな人は当初の風当たりの強さについて話していました。
賛否両論、身内(既存のファン)でさえ手放しに喜べない人がいる状態が辛かったと。
なにわ男子にとって短くて濃い1年を経験し、飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長を続けながら
今ではジャニーズJr.を代表する大人気ユニットの1つになりました。



私には、ユニット結成当初から喉に突っかかって取れない何かがありました。
ステージ上に立つ彼らは輝いていて、本当に本当に眩しかった。
でもどうしても喉の突っかかりが取れることはなく、それがなんなのかもわからずに無理に飲み込もうにもただ苦しいだけでした。


嬉しい反面複雑な気持ちになってしまったのは、私自身が受け入れるのに時間がかかった方の人間だったからなのでしょう。
なにが嫌とかそういう次元ではなく、ただなんとなく受け入れることができないまま時が過ぎ、好きなのに喉の突っかかりがと取れないという状態が続きます。
感情のギャップについていけず、現実を見ることを引き伸ばしてしまいました。
言葉にするのが怖くて明言することを控えていたし、時には別のユニットに逃げたりもしました。
でも、一過性の安らぎなんかは根本解決とはほど遠くて。
どうすればいいのか悩んだ結果、一旦距離を置くという選択をしました。


こんなことを書いて信じてもらえるかわかりませんが、できることならずっとずっとそばで見ていたかったんですよね。
センターに立つことになったあの日から、私は彼がデビューするまできちんと見届けたいと心の底から思ったことを今も思い出します。
夏の松竹座でボロボロになってまで舞台に立ち続けた彼を見て、ファンという立場から彼を支えたいと思ったこと。
2015年8月26日、あの日の彼の姿を、その時抱いた感情を今も鮮明に覚えています。


2017年年明け。
久しぶりに見た彼が、大阪城ホールの真ん中でNEXT STAGEのソロパートを歌っていた時、ぶわっと体が燃えるように熱くなり
嬉しくて嬉しくて涙が出てしまったこと。
今思い出しても全身が震えるような感覚を思い出してしまうほどよく覚えています。



でもおかしいな。私の記憶が求めているのは5人に囲まれながら笑ってる姿で、年下2人の面倒をみながら優しく微笑みながら
おじいちゃんみたいと揶揄されていた頃の少し眠そうな彼で。
今より幼くて、少し頼りなさげな顔で恥ずかしそうに笑い、ひな壇に座る姿で。
私の中にいる彼はそんな頃の彼です。



違和感を感じたまま応援してもきっと苦しくなってしまう。そのまま放置すれば害悪な存在になってしまう。
それは彼にとって不利益なことで、私自身も絶対に避けたいこと。
コントロール不能なモンスターが暴走してしまう前に、私は一旦距離を置こうと思います。
でもきっと、ずーっと変わらず持っている彼名義はいつまでも大切に更新し続けると思うし、縁があればコンサートにも足を運ぶのだと思う。
そんな縁があるのかもわからないけれど。


距離をとるとは、嫌いにならないように自衛する策であり、長い目で見ればポジティブな選択なのでと思います。
というかそうでありたいと願っている自分がいます。
とはいえ、数年後の自分から「なんであの頃しっかり応援していなかったの!」と叱られしまうかもしれませんが……(笑)
そんな未来が待っていたとしても、最悪な事態さえ免れればそれでいいと思います。


現場に行かない、メディアを見ない、そうではなくて依存しすぎないよう距離をとろうと思います。
依存が生むモンスターはきっと、こうでないと!と気が済まないことがあると暴れてしまうでしょう。
勝手な理想を押し付けてしまうかもしれません。
自らが害悪な存在になっていること気づかず、離れられないまま無理な理想を押し付けてしまう前に。
そうはなりたくない、だって大好きだから。


大好きだからこそ、今は少し距離をとる。そうしようと思います。

結局のところ、私は優しい彼に依存していただけだったんだろうなと。
ついてこられない人たちは置いて、先に走っていけばいいのにちらちらと後ろを気にかけてくれるその優しさに甘えすぎていたのかもしれない。
そんな優しすぎるところも彼の良さで、好きで好きでたまらないところなんですけどね。


待っていてなんて言わない
まっすぐ向き合えるその日まで、すべてを包み込んで応援できるようになるその日まで
止まらずずっと走り続けていて、大好きなあなたのままでずっとずっと前だけ見て突き進んでね。
いつかいつか、私もそこに行けたらいいな。


大吾くんが見せてくれる素敵な景色を一緒に見たいな、ペンライトの海の一部となって。
今度はオレンジ色のうちわじゃなくて、オレンジ色のペンライトじゃなくて
赤色のうちわ赤色のペンライトを振るね
いつか来るその日まで、ずっとずっと大好きだよ。